過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

坐禅を徹底指導してくれる玖延寺を訪ねた

ほんらいお寺は心を磨く場であり修行道場でもある。けれども、現在、修行を指導してくれるお寺は、なかなか少ない。ましてや、徹底した坐禅会をやってくれるところは、ほとんどない。

ここ二俣の玖延寺(きゅうえんじ)さんは、今日から、4日間の接心がはじまる。泊まりこみの集中坐禅会だ。4日間、朝の4時から夜の9時まで坐る。食費と宿泊費込みで一日2千円。参加費が良心的すぎる。どなたでも参加できる。

ぼくもかつて、臨済宗の国際禅センターや円覚寺などで接心をした体験があるが、一日目、二日目、三日目と、心境が深く深く澄みきっていくのが体験される。「我々の体は、空の雲のように、吹き過ぎてゆく風のようにできている。思いが思い込みにならず、思いのまま吹き過ぎていってくれる。本来無一物。この自由を満喫できる」と阿蔵(あくら)住職は語る。

住職は在家からひたすら道を求めて出家した方。禅を学ぼうとすると師匠がたいせつ。よく名前が上がるのが、川上雪担老師や、小浜発心寺の原田雪溪老師。そういう老師のもとで坐禅に打ち込んでこられた。

また、住職はオペラのバリトンの歌い手でもある。プロ級である。写真はぼくがたまたま出会ったコンサートのときのもの。娘さんがピアノを伴奏(左から3人人目)。「御詠歌」も指導されていて、ぼくは一度体験させてもらったが、絶対音感からきちっと教えてくださるのは、日本でここしかないと思う。

昨日、玖延寺さんをお訪ねした。住職とともに静岡新聞の取材を受けた。白塗りの蔵、煉瓦の蔵、紅梅と白梅の庭。静寂な心境に導かれる。平安時代作の阿弥陀如来像がまたすばらしい。

今回の「神社・寺社カフェ」の企画では、 3/25の13時半〜拝観。14時〜法話坐禅。質疑応答。先着30名。玖延寺のホームページ http://www4.tokai.or.jp/kyuenji/