過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

動き出すと、いろいろ次の展開が起きる

「神社・寺カフェ」。30ものお寺と神社が参加してくれることになった。まあしかし、参加してもらうためには、100件くらいのお寺に電話することに。不在も多く、なんどか電話する。賛同してもらっても、企画書を送りますといって、忘れていることもある。以前、賛同してくれていたのに、企画書を送らないで放置していために、叱られたこともある。「あなたにおつきあいする理由はない」と断られたり。「おたくがどんな人かわからない」ということで、見送り、ということもある。

そうだよね。会ったこともない者から、いきなり電話があって、NPO法人楽舎で、春野に住んでいて、この企画はどうたらこうたら、という話を聞かされても、なんのこっちゃ、ということになる。なんの面識もないお寺に電話するってのは、コンパクトに、相手に嫌がられずにしなくちゃいけない。そのあたり、かなりのエネルギーとワザが必要。

でも、賛同してくれる確率はだいたい7割。浜松市の文化事業というところの信用度も大きい。ぼくの話し方は、あんまり警戒されないというのもあるな、と自画自賛。何度か電話するうちに、寺ごとの企画をつめていく。お寺と和尚のセールスポイントを聞いていくことになる。

……と、動き出すと、いろいろ次の展開が起きる。こんど仏教会の総会でアピールしてもらいたいという提案をいただいた。いくつかのお寺が一緒になってイベントを企画したいので、一緒にやってもらいたいという相談も。空き寺の留守番の人がやめてしまうので、だれかいい人いないか、と相談を受けた。親友の尼さんが、縁あって立派な美しい寺に暮らすことになったりした。

この企画は、一回で終えるつもりはない。浜松市だけではなくて、遠州全域、さらには三遠南信と展開していければ、とも思う。カタができれば、二回目以降はラクだ。最初がいろいろとたいへん。その最初のあたふたさ、困難さが、じつはいちばん面白いし、力がつくのだと思うことにしている。