過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

つくるというのは「捨てる」ということでも

つくるというのは「捨てる」ということでもある。1つを伝えるために、3つも4つも捨てる。捨てることで1つが生きる。

本を作るということになると、素材をあつめて料理するようなもの。その過程で、いろいろと捨てる。これはいらない。これは余計。これはわかりにくい。そのようにして、焦点を絞り込んでいく。あれもこれもつめあわせた幕の内弁当みたいだと、ぜんぜん伝わらないからね。

1つを作るのに、10くらい捨てることにもなる。いろいろな本を読んでいて、背後に「ずいぶんと捨てたんだろうなあ」と思うものがある。「捨てたもののなかに、輝くものがたくさんありそうだ」と感じられるのがいい本かもしれない。ま、それが売れるかどうかは、またべつの話なんだけど。ともあれ、一冊の本を作る過程で、捨てたものを後で生かしていくと、数冊ができるなあと思う。

てなことで毎朝、せっせと原稿作り。150ページ分くらいができあがる。出版社とやりとり。これでいいよ、この方向でオッケーと了解してもらった。ので、ま、安心して練り上げているところ。