過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

9ヶ月間の農作業だった。2反の田圃と2反の畑を4人でやってきた

3月16日に仲間との打ち合わせがキックオフ。きょう電気柵を回収してほぼ完了。あとは、稲架掛けの回収と、精米、大豆の選別。9ヶ月間の農作業だった。2反の田圃と2反の畑を4人でやってきた▲収穫は玄米480キロ、大豆180キロ。仕事の記録は、克明につけてきた。一人あたりの労働時間は、およそ300時間。移動時間は含めず。4人だと1200時間だ。自給1000円とすると、120万円にもなる。

かかった経費はというと、資材、燃料、道具など、ざっと20万円。土地代はタダ。トラクターは池谷が所有。稲刈り機、籾すり機、脱穀機は無償で友人が貸してくれた。こういう機械をちゃんと買うとなると500万円以上はすると思う▲お米と大豆はすべて自家消費。安心安全な食を自分たちで確保という意味合い、農業を仲間と体験するということが趣旨なので、販売が目的ではない▲けれども、もしも販売したらどうなるか。キロ500円で販売したとして、ぜんぶで33万円。農業で収益をあげよう、暮らしていこうとするのは、まったくきびしいことがわかる。

もしも農業で暮らしていこうとすれば、大規模化、徹底した省力化、高い価値のあるものをつくるしかない▲稲作は無農薬でければ、ほとんど人手はかからない。稲刈りと田植えにバイトを雇えば、おそらく一人でもできる▲ただし慣行農法によるお米の農協への卸価格は、60キロで8000円弱。キロ133円という哀しさ。ご飯一杯分が、5〜8円くらいかな▲ともあれ、無農薬で効率的にやっていく方法は、これからの課題だ。みんなで知恵を出しあって工夫していく。そこが楽しい▲こうした農業は、生きがいであり、あそびであり、仲間づくりであり、健康法である。こうして体験してこそ、いろいろと学ぶ。来年度は、あらたに3人の30代メンバーが加わる。100本のブルーベリー園の管理も増える。