過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

来年の田んぼの方向

田んぼはひとりじゃできない。仲間がいれば、たがいに励ましあってできる。苦楽を共にする喜びがある。ただ、それぞれ「思い」が少しずつ違うので、そのあたりが難しい。

Tさんは、今年のような完全無農薬と稲架掛けでは、手がかかりすぎて、来年は参加できそうにない、という。除草剤を使えば、田植えの後、ほとんど田んぼに入ることなく、あとは収穫を待つだけ。収穫もコンバインを使えば、刈り取りから脱穀まで一気にできる。そういうやり方ならば、賛同と▲Iさんは、アイガモ農法は、せっかく雑草を食べてくれたのに、それをしめて食べてしまうのは、耐え難いという。Yさんは、平日は参加できないので、土日のみ▲Oさんは、せっかく田んぼをやるなら、完全無農薬がいい。除草剤を使っての米作りなら、市販のお米を買うのと変わりないという。

そのあたりを調整しながら、すすめていく。けれども、みんなで会議をして決めることでもない。リーダーであり、リスクを背負っているぼくが「こういう方向で行く」ときめて、それに賛同してくれるメンバーですすめていくことになる▲ということで、まず「完全無農薬」は譲れないところ。アイガモ農法は、とってもやりたいけれども、情報収集してからだ▲あるいは、さらに耕作放棄地を借りて、「除草剤を使う田んぼ」「アイガモ農法の田んぼ」「完全無農薬の人力での草取りの田んぼ」というふうに、すみわけてみてもおもしろいか。