過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

田んぼの道具

田押し車やワイヤ・デッキブラシで、雑草をとりのぞく。ほとんど毎日やりつづけても、次々と草が生えてくる。際限がない。条間の草は、なんとか取れる。しかしやっかいなのは、稲の根元の雑草。これは手で抜くしかない▲うちの納屋に便利な道具があった。もらったものだが、「いったい何につかうのだろう?」とわからなかった▲「まてよ、もしや……」と使ってみたら、根元の雑草を取るのにちょうどいい。スイスイとれる。

むかしの人が考案した田んぼの道具は、いろいろとある。いまではほとんどが捨てられてしまう運命にある。捨てられたら二度とつくれそうにない。もったいことだ。一つひとつ集めて展示できたら、すばらしい▲アーティストの芸術作品もすばらしいが、こうして使い込んできた道具にはチカラがある。重みがある。そこから語られてくる暮らしの物語がある▲道具を介して長老たちのお話を聞いていきたいとも思う。