過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

セルフビルドな人たち──菊池先生

朝、菊池先生から、おひさしぶりにお電話を頂いた。「今朝の新聞を見たよ。ぜひイベントに参加させてもらいたい」と▲お会いしたのは、数年前のこと。森町をドライブしていたら、不思議な家を見つけた。ベランダで食事している方がいたので、道から声をかけた。「おもしろそうな家ですね」。すると、「おお、寄って行くかい」と招いてくれた。それが、きっかけだ▲以来、わがやにもあそびにきてくれたり、親しくさせてもらっている。

この家は、先生がたった一人でつくりあげた。内装は大変に凝っている。囲炉裏あり、自ら彫刻した作品、篆刻など▲おはなしを聞くと、もともとは高校の数学の先生であり書道の達人だ。篆刻もされる。ギリシアやヨルダンで数学を教えていたという貴重な経験がある▲「もう歳だし、体も調子がよくない。どうかこの家をみんなんの役に立つよう、みんながよろこんでくれるよう、企画してもらいたい」。そう、お願いされた。