過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

勝坂という集落

ここから車で30分、明神峡というすてきな景勝地がある。その手前が、勝坂(かつさか)という集落だ。写真はかつての小学校で今は廃校▲400年近くも続く勝坂神楽の里でもある。この祭は、男衆が化粧して女の着物を着て神楽を舞う▲その神楽で太鼓をたたき歌をうたう大石さんと親しくさせてもらっている。よく訪ねてきてくれる。一昨日、空き家について、お聞きした。

現在の集落は、17世帯。ほとんどが高齢者で、祭のときにはまちなかに出た人たちがもどってくる▲「いま住める空き家はどんな家がある?」と聞くと、あそことここ、指を折っていくと「6軒ある」という。そのうちの2軒は見せてもらったが、川を望む日当たりのいい場所にある。廃校を活用して、コンサートとかイベントを仕掛けるのも楽しそう。

住んでくればタダでもいいというところ、年間5千円でいいとか、いろいろある▲都会で月に10万円も家賃をはらって暮らすよりは、こうした山里に暮らせば、その10万円で悠々と暮らしていける▲まちなかから通って、アトリエで木工をしている方もいる。先日、紹介して移住することになったSさんは、2世帯という限界集落の土地だが、ここで彫刻をするという。

ましかし、こうした田舎は都会とちがって、地元のつきあいは、濃密。みんな親戚みたいなところがある。なので、そこは多少はストレスにはなると思うが▲しかし、一人でも二人でも、移住者が増えていくことで集落に活気が生まれる。このままほうっておくと、お年寄りばかりで、やがては限界集落となり、村が消滅してしまうことになる。