過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

もうターミナルに入った

母はもう点滴の針が入らない。血管が細くなってしまって、針を入れる場所がない。かろうじて、足首に刺している。手を握るが握り返す力もない、目を開けることもない。食事ももちろんできない。お医者さんが言うには、もうターミナルに入ったので、わりと近いです、とのこと。

母のそばに坐って思い出を語りかけ、ハーモニカや鉄琴で演奏した。そうして、ただただ瞑想していた。寝息だけが静かに聞こえてくる。