過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

チベットの鐘とペンタトニックの響き

毎日、母の見舞いに出かけている。こちらのケアセンターに入所して、12日目になる。最初の数日は、母も話もできたのだが、近ごろはほとんど話ができない。すこしうなずく程度だ。食事はスプーンに5口程度。あとは点滴でつないでいる。

ほとんど眠ってばかり。目もほとんど開かない。たまにうっすらと。でも、ぼくのことはわかるようだ。耳は聞こえるようなので、頭を触って耳元で話しかけたり歌ったり。ときにハーモニカで演奏したり。きょうは、お経をよんだ。友人もお経にあわせてゴーンと鐘を鳴らしてくれた。

チベット仏教の鐘を部屋に置かせてもらっている。それはそれは長〜くよく響く。この響きでとっても落ち着いた心にしてくれる。それからシュタイナーの考案したペンタトニックという鉄琴も持ってきた。どの順番で鍵盤をたたいても、にごりあわない音階の組み合わせでできている。どう叩いても、美しい音律になる。ランダムに叩いて、即座にきれいな作曲ができる。

この鉄琴が部屋できれいに響く。看護師さん、ケアの人たちも、このチベットの鐘と鉄琴の音がお気に入りのようだ。
https://www.youtube.com/watch?v=akzt87ufDBI