過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

よく教科書をよむ

受験勉強はしっかりやったと思う。私立文系だったから、たった三科目だけに集中した。しかし試験がおわると、もう勉強しない。教科書など捨ててしまう。用がないからだ▲しかし、後年、その教科書をひらいてみて、とっても深いことに気がついた。端的にわかりやすくまとめられている。なあんだ、参考書などやらずに教科書を丁寧によめばよかったじゃないか、と気がついた。遅かったね。

でも以来、よく教科書をよむ。試験などないので、学ぶこと自体が楽しい。理科も社会も。しかし算数は手に負えない。国語の教科書など、名文の宝庫だ▲ただ、高校の教科書は難しい。中学のが一番いい。小学校の高学年のもいい。なにしろ中学の教科書をまんべんなくマスターしたら、たいへんな知識人だと思う。

それと、国語の問題集がなかなか楽しい。小学校の高学年から中二くらいのがいい。そのあたり、やさしくて深い文章が綺羅星のごとくに並んでいる▲ただ、問題集なので、「作者は何を言いたいのか、次から選べ」とか、「それとは何を指しているか」とか、設問が煩わしい。そこは無視して文章だけを味わう。ちょっとした暇つぶしに、国語の問題集というのは、なかなか楽しい。