過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

山里暮らしをしている人めぐり

昨日は東京からきた友人たちと山里暮らしをしている人めぐりをした。竹細工の梅沢さん、漢学者の棟方さん、玉木さん夫妻を訪ねた。それぞれの生き方、暮らしぶりがおもしろい。

梅沢さんには、半生記をすこしインタビュー。12歳で片足を失い、独学で竹細工をはじめてこられた生き方をお聞きした。この秋には、こういう伝統の手仕事(鍛冶、紙漉き、遠州紬)の方の作品展とトークイベントをまちなかで企画しているところだ。

棟方さんは、大学で漢文学の教授をされていて、山里に移り住んで7年。清流のそばで竹林の七賢人みたいな暮らしをされている。囲炉裏の部屋には、漢文の書籍がぎっしり。淡々と落ち着いた味わい深い語り口で、朱熹や王維、明代の詩人の話をお聞きした。

ただこの方、李白みたいにお酒が好きで、ついつい深酒してしまう。奥深い山里にひとり暮らしの悠々自適。どこにも行かず友人も少なく、訪ねてくる人もいない。で、お酒が大好きなら、仕方がないか……。とはいえ健康は心配。この方の叔父さんは、かの棟方志功。山里にこういう教養深い人も珍しいことなので、ひとつ希望者をつのつて、こちらから押しかけて漢学や唐詩など教えてもらおうかと思っている。

玉木さん夫妻は移住組で、いま見晴らしのいい台地に新築中だ。いつもお二人で仲良く野良仕事をされている。大きなモミジの樹の下でおいしいお茶を頂いた。もうすぐ家ができあがる。農家資格もとれる。2反のお茶の畑もはじめた。こちらは無農薬・無肥料を20年、その畑は所有者がもう管理できないというので、借りて収穫している。