過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

春野文化センターのことは一日で改善。役所はトップに直接言うと、はやいな。

一昨日の非効率な役所仕事に対してのクレームは、たった一日で迅速な対応があった▲やはり改善を図るには、責任あるトップに直接、伝えるのがはやいな。下から攻めていったら〈十年一日のごとし〉だとおもう▲事の経緯は以下──。この山里の地元、春野文化センターで、先日、打ち合わせを行った。その使用料は400円で払込は完了している。ところが一昨日の朝、「請求金額が間違っていたので、追加料金の請求書を発行します」と文化センターから電話があったことに端を発する。

この春野文化センターの会場使用については、かねてからあまりに非効率で呆れていた▲まず会場を借りるときに申請書が必要で、ハンコがないとダメ、代理人ではダメ。それはいい。問題なのは、その支払いシステムだ▲現金出納を受け付けないのだ。数日後、わざわざ請求書をプリントアウトし郵送されてくる。ときに50円の会場使用料に対して、82円の郵送費をかけている。事務職員は、その入金チェックをまた行うわけだ。

支払うほうは、ひと仕事だ。その請求書は、銀行のみの受け付け用紙で、郵便局ではダメ。口座番号が書いてないので、ネット振込はできない。こんな山里だから、近くに銀行などあるわけがない▲ときに50円の支払いのために、車に乗って、わざわざ銀行に行く。ぼくの場合、車で往復40分、待ち時間は10〜20分はかかる。しかも銀行の窓口は、平日の3時まで。仕事を休んでいかねばならない人もいるだろう。車のない人は、絶望的だ。

申請の時に現金出納にすれば、かんたんなことである。けれども、それをしない。「そういうことになっている」として、こんな非効率なことを春野文化センターは長い年月、行っている。どう考えても、不合理、非効率、意味がない▲しかも今回のケースは、支払いは完了しているのに、間違えたので、追加料金の請求書を発行するという。また振込に行かせるのだ▲「いくらなんでも、非効率すぎる。なんとか改善してほしい」と伝えたところ、「文句があるなら、市長に言ってほしい」と事務職員が言い放つ。

電話は館長に代わり、問題を指摘するが、かれはただすいませんと言うのみ。なんの発展もなし。時間のムダ。しからば、上の組織に伝えるというと、春野協働センターだという。その上は、天龍区役所だという▲本庁の責任部署はというと、生涯学習課。しかし、電話してもそこに責任者はいない。その上は文化政策課。しかし、ここも責任者がいない。その上は、と追及すると、市民部長にたどり着いた。ここも不在なので、折り返し電話待ち▲経緯を同時にFacebookに書いたところ、これを見た野尻市会議員が、文面をコピーして市民部長に会いに行ってくれた。

で、電話での市民部長とのやりとり。「行政の仕事としては、どんなに非効率でもお金がかかっても、守らなくちゃならないことがあります。しかし、今回のケースは、そういう事例ではありませんので、即、改善します」と▲さっそく、生涯学習課の課長補佐が、天龍区役所、春野町協働センターに赴いてくれた▲その日の夕方、春野協働センターの責任者と副責任者、春野文化センターの館長が来訪。謝罪と改善を約束にきてくれた。

役所にして、これほど迅速に改善の動きがあったのは、たいへん異例なことだと思う。いかなる組織でも、下から改善を伝えても、動かない。責任あるトップに直接、伝えれば動きははやいものだと思った▲ぼくは、春野文化センターのことだけを問題にしているのではない。一事が万事。あまりに非効率で市民に余計な負担を強いる役所仕事が、ほかにもまだ、たくさんあると思うからだ。

そのあたりも含めて、マスコミに事の経緯を伝えた。朝日、読売、中日、静岡の新聞各社に▲さっそく中日新聞が取材に来てくれた。記者が可愛い女性ということもあって、楽しく小一時間、お話をさせていただいた▲近々、ちゃんと写真入りで記事になるらしい。どうか池谷が役所をとっちめて得意になっている話みたいに紹介しないでほしい、と釘をさしておいたけど。また、一連の流れは、まとめて市長にきちんと伝えるつもり。