過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

考えが止まるといいアイデアが突然に浮かぶ  呼吸に意識を向ける瞑想法

目が覚めて、さてと半分起きる。さむいので布団をかぶって、瞑想する。枕を座布代わりにして半跏趺坐。そのまま、布団の上で40分くらい。毎朝の習慣になっている▲これは、なにか効果を期待してやっているわけじゃない。すこしずつ心身が調和していくその過程が、心地よいのだ▲ただ瞑目して坐るというよりも、ポイントは、ひたすら呼吸に意識を向けていること。

ほんとうはなんにも考えない、空っぽになる、というのが理想。だけど、それは難しい。ぼくはそこは求めない。で、この朝の瞑想は、いろいろとアイデアが湧いてくる。なるほど、こうすればいいんだ! というひらめきが。これが、とても貴重だ▲考えるというと、ロダンの「考える人」という像がある。あれは、〈考え込む〉という雰囲気だね。だいたい猫背でまるくなってうつむいていて、顎を手に乗せている。ああいう姿勢からは、いいアイデアと出てこないと思う。

たいせつなのは、〈ひらめき〉〈直感〉〈意識の広がり〉。そういうのは、考えることからは、出てこないと思う▲たとえば、あぜ道を歩いていたり、雑巾がけしていたり、料理をしていたり、──なにか動きの中でからっぽになっているときに、いいアイデアは突然に湧いてくる▲考えの渦の中にいると、いいアイデアは湧いてこない。考えの渦がおさまると、いいアイデアが出てくる。この〈考えを止める〉という方法の一つが、呼吸に意識を向けるという瞑想だ▲それを早朝に行えるというのが、いまのところひとつの楽しみになっている。