過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

ついに12万部を越えた

4年前に企画してつくらせてもらった本が、2000部、3000部と増刷を続けていった。昨日、出版社から連絡があり、ついに、36刷で12万部を越えたという。『死んだらおしまい、ではなかった』(大島祥明著/PHP発行)という本である。

亡くなった人が、はたして成仏したのかどうか……そのことを探求を続けた坊さんの体験の本だ。この方は、一件一件の葬儀において、「なんとかして亡くなった人を感じたい」と思い、いつしか二千件を超える葬儀をいとなんできた。

そして、八百件目のことである。突然、故人の「なにか」あるいは「本人」のようなものを、を感じられるようになってきた。けれども、思い込みかも? とも思い、自らのとらえたものを遺族とたんねんに分かちあって確認していった。その体験をひとつひとつ克明に記録していった。いわば科学的・統計学的に、死者の存在を探求していったのである。その体験から、真の供養とはなにか、を述べている。

めずらしい不思議な売れ方だ。出版社は広告を出していないし、書店でも見かけない。生協のカタログに掲載されて、クチコミで少しずつ売れていった。急にどかーんと売れてへんにマスコミに取りあげられるのも困る。水かさを増すように着実に読まれていってもらえれば、と著者の大島さんは言う。事実、そのような売れ方になっている。