過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

拝む対象が、どんな神さまなのか知らない

初詣など、日本人の多くは神社に参拝する。ポンポンと拍手を打って、神さまお願いしますと拝むのだが、その拝む対象が、どんな神さまなのか、ほとんどの人は知らない。

神社なので、仏様じゃくて、神さまということはわかっているが、どんな神さまなのか知らないし、あまり関心がない。知っていても知らなくても、どうだっていい、のだ。

日本でいちばんたくさんの人が参拝するのは、明治神宮だ。初詣では300万人もの人が。その明治神宮のご祭神は、というと、明治天皇昭憲皇太后だ。参拝する人は、明治天皇に参拝しているということは、ほとんど知らないだろう。ちなみに、平安神宮のご祭神は、桓武天皇孝明天皇という。

なにしろ神さまはたくさんいる。八百万(やおよろず)というくらいで、おびただしくある。空も草も木も土も石ころもみんな神さま。人智を越えた、なにかいかめしくすばらしい存在、それが神さま、と。そうして日本人は、祈ると神さまのがどうのというよりも、厳粛になる場を大切にしているということか。神社という聖域、杜。清まった空間を大切にしているということだろうか。