過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

「山里のお寺めぐり」というような企画を

ここのところ、お坊さんを訪ねている。こんど、「山里のお寺めぐり」というような企画をしてみようと思い立ったので。「山里のお寺めぐり」とは、いわばオープンテンプル。自由にお寺を訪ねると、和尚さんがもてなしてくれるというもの。訪問するのは、「山寺のお寺めぐり」の企画のために、いろいろとお寺さんのご意見を聞いて、リサーチのため。

まあしかしお寺さんは、だいたいは「煩わしい」ようだ。一般の人(有象無象)がぶらりと訪ねてきて、それに対応するほどヒマじゃない、と。とはいうものの、「まあ真面目な来訪者とは、すこしお話ししてもいいかなあ」というお寺さんもなかにはある。

で、ある禅寺の和尚さんとの話。「だいたいお坊さんは、仏教に関心がないんですよ」と。「え? お坊さんが、仏教に関心がない……」「世襲で、お寺を継いでいるので、そもそも仏教に深い関心があったわけじゃあない。まあ、伽藍のこと、歴史のこと、先祖供養とか、そういう話はできるかもしれないけど」と。

ここの住職は、まじめに坐禅に打ち込んでこられた方。在家出身だから、自分は仏教を求めて出家したという自負もあるんだと思う。で、この方は、一般の人が興味本位で来られるのは、煩わしいようだ。「でも、在家の人にお話しするのは、たいせつなことでは?」と言うと、「そうですね。坐禅についてなら、お話させてもらいます」と。

ということで、このお寺は「坐禅についての話ならどうぞ」ということになった。そうして、市内で真面目に坐禅に打ち込んでおられるお寺をいくつか紹介してくれた。明後日から、すこしずつお寺さんをまわることになる。こうして、次々と紹介してもらっては、訪ねていくことになると思う。これって、けっこう楽しい。