過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

国際ボランティア団体のメッセージを頼まれて

じつはある学生の国際ボランティア団体の顧問をしている。名前だけだけど。その立ち上げから関わっている。学生たちを引率して、南インドの島に家づくりのボランティアなどに出かけたこともある。

その団体は、いまは150大学くらいに大きくなって、はや20周年になるという。11月にそのパーティがあって、小泉元総理が講演されるという。▲久しぶりにみんなに会えるし、小泉さんの話も聞きたいので、上京してみようかと思っている。▲その記念誌にメッセージをと頼まれて、いま試行錯誤して書いている。いま、たたき台ではこんな感じ。ちょっと先輩風を吹かせた上から目線かなあ……。

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なんと20周年だって……。まさに光陰矢のごとし。ぼくは、いつの間にか晩年になってしまった。いまはシカもイノシシもマムシも出る山里で自給自足を探求中だ。▲いまでも南イン
ドの小さな島での家づくりが懐かしい。なにしろ、あのインドだ。まったく文化の異なる世界に、いきなり飛び込んだ。コミュニケーションもままならぬ。技術も知識もなくて、おろおろすることばかり。▲40℃を越すなか、もくもくとレンガを積んだ。頭は空っぽになる。夜は村人と一緒に祈りの歌の大合唱。孤児院での子どもたちとの交流。日々、五感が躍動する異文化の世界の中にあった。

人生って、先が見えない、何が起きるかわからない。でも、わからなくて不安というのが、じつは力の源泉だ。▲不安と一緒でいい。不安とともに、流れにまかせて飛び込んでしまう。なんとかなる。不思議と人との出会いに助けられる。▲だから、若いうちに、やれることはやっておく。学べるうちに学んでおく。それが生涯の財産になっていく。▲とくに、自分の限界・駄目さに気づかされるのがいい。つらいけど、それが人生をとっても豊かにしてくれるから。