過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

国家主権って

主権、主権とよく言われるけど、主権という言葉の意味がかりにくい。ので、朝一の、頭の体操。▲主権って、あるじの権利・権力・権威ってことか。おれさま以外に、えらい者はいない、強いものはいない。最高の力と威厳みたいなものか。

おれさまの言うことをきかせる力・無理にでもきかせる力(権力)。おれさま以外は、みんな進んでいうことをはきくようになる力(権威)。それが主権が及ぶということ。うちの場合でいうと、ワンコには主権が及ぶけど、ネコには無理だな。

国家主権というと、国家がいちばんえらい。お国のいうことなら、きかなくちゃいけない。お国の言うことには、従おう。国民主権というと、国民みんなのいうことは、きかなくちゃいけない。▲いまは民主主義のルールで、人々の代表で選ばれた議員が決めた法律には、従わなくちゃいけない、と。

で、国際社会だけど。それぞれの国が、主権をもっている。それぞれの主権を尊重するのが建前。だから、他の国よりもえらいとか、したがわせるとか、理屈ではありえない。▲領土と人民というのは、国家主権の及ぶ最たるもの。だから、自分の領土や人々が、他の国から侵害されたら、許すことはできない。

しかし、お互いに主権を張り合うことになると、どうなるか。話し合いでまとまらなかったら、ケンカとなる。力で勝負。負けたほうは、いやいや従わざるをえないというのが、歴史の事実。

ケンカを避けるためには、国家主権よりももっと大きな主権の判断を仰ぐということになる。▲国際司法裁判所とか、国連とか? で も、それらは、国家主権よりも大きな主権じゃない。国家主権よりも大きな主権は、ない。

だから、国際司法裁判所が、裁定しても、他の国がそれに従うってことはない。そんなこと知らないよ、と言われたらそれでおしまい。無理やり力で従わせる力は、国際司法裁判所にはない。国連にも。▲ただ、国際世論が、それを許さない。国の評判が悪くなる、嫌われる、信頼されなくなる。すると、商売がやりにくくなる。暮らしが貧しくなる。ので、自制することになる。でも、中国とか、そんなことはしないと思うな。