過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

ワンコを連れて散歩 子どもたちとの出会い

過疎化が進むここの山里は、年寄りばかり。仕事がないので若い人は都会に出ていく。でも、子どもたちがいないわけじゃない。少ないけど、いる。▲そんな子どもたちと、話をする機会はフツーは難しい。まっ昼間、仕事しないでふらっと歩いている長髪のおじさん(ワタシのこと)が、見知らぬ子どもたちと話ができるなんて、いまの世の中ではなかなかありえない。▲東京あたりだと、声かけただけでも、アヤしまれて通報されるかも……。

ラン(一歳の甲斐犬)を連れて散歩していると、よく子どもたちが寄ってくる。ランは見かけはオオカミみたくて怖いけど、人懐こくてやさしい犬なので、すぐに子どもたちの人気になる。▲だから、ランを通して友だちになったお年寄りや子どもたちがたくさんいる。▲こないだ散歩していたら、養護施設があった。両親のもとで育てられず、集団で生活している子どもたちがいる。ランを見ると数人が寄ってきた。小学校一、二年かな。▲「かわいいーー」「触ってもいいですか?」「なんという名前ですか?」「オスですかメスですか」と聞いてくる。

小さい子でこんなにきちんと敬語を使う子には、なかなか出会わないので、新鮮な驚きだった。だからというわけでもないけど、とってもいい子たちにみえて、愛おしくなった。▲目上の人を敬うこと、正しい敬語を使うことって、社会の中で自分を守ることになるんだなあ。そのことを、この施設では教えているんだなあと思った。▲そんなこんなで、ランを通していろいろと友達の輪が広がってありがたいことだ。