過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

お米の虫たち

きょうは晴れたので、玄米を縁側で広げて虫干しをした。ものの10分もすると、お米のなかから芋虫みたいなのが、ウヨウヨと這い出てきた。いつも湿った暗いところにいるので、明るさと暑に驚いたのだろう。

大きさは1センチくらい、半透明ですこし赤っぽい。その数、およそ五百匹余り。そのままにしておいたので、炎天下に干からびて昇天することになった。

大きさは1センチくらい、半透明ですこし赤っぽい。その数、およそ三百匹。いつも湿った暗いところにいるので、明るさと暑さのため驚いたのだろう。

いただいた無農薬の玄米を桐の米びつで保存している。6月くらいから米びつをあける度に、蛾がふわふわと出てきて家の中を舞うようになってきた。米のなかには、芋虫みたいなのが動いているし、サナギになって米粒の塊になっているのもある。そいつらが、孵化して蛾になったのだ。

虫除けとして鷹の爪などを入れておいたが、ほとんど効果なし。そもそも、お米を収穫したときに、すでに卵は産みつけられているんだとか。無農薬の玄米はなおさらだ。

この虫は、ノシメマダラメイガの幼虫だという。秋の稲刈りのとき、田んぼに飛んでいて卵を産みつけるんだそうな。

虫のいた米びつの米と、まったく虫のいないお米を観察してみた。虫のいたほうの米は、胚芽がすっかりとれていてすこし白っぽい。虫は栄養素の高い胚芽やヌカを食べて成長していたことがわかる。

精米した白米は、胚芽がとれているわけだ。それは、虫も食わない残り分だともいえよう。

さて、虫退治は、こうして定期的に日に干せばよさそうだ。もっともいくら虫がいても、そのまま精米してしまうが。そのときできたヌカはフライパンで焙煎して、ヌカ味噌につかっている。

あたりまえだけど、虫がついたり腐ったりするのが、食品として自然なありようなんだと思う。