過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

ステロイドの副作用

友人が間質性肺炎で入院した。62歳の女性だ。肺の細胞が繊維化してやがては肺ガンになるという難病だ。美空ひばりもこの病でなくなったという。空咳が続き肺の細胞がつぶれる音が聞こえ、余命は半年と本人は言う。

半月前から入院し、ステロイド剤が投与されている。ステロイドは副腎皮質ホルモンで、糖質コルチコイドという成分を化学合成したもの。膠原病の治療に使われる。白血球の働きを抑えて炎症を抑える。本人は、筋肉の拘縮もなくなってラクになったという。

問題は副作用だ。血糖値は220と上昇。糖尿病患者の数値だ。免疫力が落ちて感染しやすくなり、口腔内に白カビができた。眠れなくなって睡眠薬が必要になったという。
今後は、血液中のコレステロール中性脂肪値が上がり、ムーンフェイスになる。血液中のナトリウムが増加し、血圧は上昇。カリウムも減少し、筋肉の収縮がうまくできずに脱力感が。さらに心不全に陥る恐れがあるとか。腎臓が弱まり眼底出血の恐れもある。

ステロイドは、連続投与すると体内でつくれなくなるという。投与をやめればリバウンドがきてさまざまな障害が起きる。

一つの症状を抑えることで、他の副作用が起き、またそれを抑える薬が必要になる。まさに薬漬けの連鎖だ。

いちど治療にかかると、薬漬けの連鎖にはまってしまう恐れは多分にある。かといって、漢方や民間療法などで、治る見込みも薄い。人ごとではないと感じた次第。