過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

山里のなりわい

石仏を彫ったとい

炭焼きしながら、その鎌の隣で石仏を彫る。石仏を彫ったというので、はじめての作品を持ってきていただいた。亡くなった息子さんの供養の心で彫ったという。石を刻んでいる間は、まったくの無心。喜びの静寂に包まれるという。左近さんの本業は炭焼き職人。…

あかりも機織り娘に

「どれどれ」。あかりも参加して、機織り機の調整中。専門の田中さんがみてくれた。明後日から機織りが再開される。山繭、葛の繊維での機織りだ。そのうち、あかりも機織り娘に。

天蚕(ヤママユ)の飼育〜生糸〜機織

天蚕(ヤママユ)の飼育〜生糸〜機織。いま企画中。 栗林に網をかけて、そこで天蚕を飼育する。まずは、ヤママユの卵を500〜2,000個くらい購入して、葉っぱにつけていく。サナギ(繭玉)ができたら、生糸にする。そして、機織りまで。 機織りの機械は、施設…

暮らしの中の養蚕

かつの山里の現金収入のひとつは、蚕だった。 いまはたったの9世帯になった胡桃平という集落。そこが発行していたガリ版文集から。こうした生活記録は貴重だ。 今年は、天蚕(ヤママユ)の継承事業をはじめるつもり。

98歳の現役おばあちゃん

店主は98歳だ。レジも打つ。おつりもちゃんと計算して間違えない。店番、客とのやりとり、仕入れ、すべてひとりでこなす。70年以上も店を開いている。まさに生涯現役。100歳になっても、続けていくだろう。 熊切という集落には、この店しかない。山里のコン…

冬のキャンプ場

山里の過疎地は仕事がない。しかし、いま伸びているのは「冬のキャンプ」。テント内でストーブが焚ける。河原なら自由に焚き火ができる。冬なら虫はいない。お金がかからない。 コロナ禍もあってさらに加速している。年末年始は冬のキャンプで満杯になりそう…

98歳 現役で店をひらいている

訪ねたのは春野町の熊切(くまきり)という集落にある尾上商店。過疎化のため、ほとんどの店が閉まっている。ここは、唯一の小売店。この地区のコンビニ的な存在。おいしい油揚げを買った。 ──ところで何歳になりますか? 「きょうで98歳だよ」 ──え!きょう…

ヤママユの飼育

山繭を飼育して織物までやっている友人がいて、飼育するための林がないので、サポートしてもらいたいと相談を受けた。 山繭は、天蚕とはちがって、桑の葉を食べない。クヌギ、ブナ、コナラなどを葉っぱを食べる。そのため、室内で飼育できない。それらの樹木…

便利屋猿ちゃん

過疎地の買い物支援と見守り 猿田光里さん(浜松市天竜区在住、75歳) 山里暮らしのたいへんさは、買い物が不便なことです。高齢になると、歩いて行くのはたいへんなこと。なにより過疎地の山里には、もう店がなくなってきています。 そんな過疎高齢化の著し…

戦前戦後の山里の暮らしぶりを伝えるものを知りたい

この山里は、浜松市に吸収合併(平成大合併から)されて十年余になる。周智郡春野町から、浜松市天竜区春野町となった。 ぼくは合併されてから移住してきたので、それ以前の春野町のことはよく知らない。 ------------------- 合併しなかった他の市町の人た…

この山里で農業をしたいという人が来訪

田舎への移住の3つの障壁は「仕事がない」「空き家がない」「集落の閉鎖性」。 「仕事がない」→(自分で仕事を作る) 「空き家がない」→(空き家はたくさんあるが、簡単には貸してくれない。かならず貸してくれる) 「集落の閉鎖性」→(その人のコミュニケー…

豊かな自然に恵まれるているはずの山間部は、太陽光パネルばかりと

過疎地には、広大な農地がある。だが人々は高齢のため耕作できない。人手もない。農産品を売るのもたいへん。ということで、耕作放棄地がひろがるばかり。草茫々。草刈りもたいへん。 農地はやっかいだ。農地法の制限があり売買できない。農地法の申請とか、…

ペルーの2人組(ともに祖父が日本人)にがんばってもらった

3密対策のオープンテラスの屋根工事。かれらペルーの2人組(ともに祖父が日本人)にがんばってもらった。こんどは、4トンのユニック車で、スーパーハウス(4畳)7つと貨車3両を、この施設の敷地に移送してもらう。かれらはなんでもできる。家の解体、…

多文化共生村、インターナショナルなフリースクール、農家民宿とレストラン

多文化共生村、インターナショナルなフリースクール、農家民宿とレストラン。そんな提案を友人から受けている。広大な敷地があって、そこの活用プランではある。 しかしまてよ、山の中よりも、もすこし麓にこんな素敵な廃校があるじゃないか。川遊びもできる…

こんな過疎地でも外国の人の働き方、生き方に学ぶ機会は多い

少子高齢社会③ 日本の少子高齢化は、ずっと続く。この流れは止まることはない。そうなると労働力の確保としては、やはり移民政策に移行せざるを得なくなる。 また、日本人はどんどんと海外にでかけて、そこで活躍していくようになっていくのだと思う。 今年…

中山間地は少子高齢化社会の先取り

少子高齢化社会① 日本は少子高齢化が著しい。昭和20年台は、出生率は、4.3〜2.0人くらい。いまは1.44人くらいか。平成72(2060)年には約2.6人に1人が65歳以上、約4人に1人が75歳以上の社会となる。 この春野町は、先取りしている。10年で25%ほどの人口…

テイクアウト

コロナ禍影響で、食べ物は、テイクアウトが盛んのようだ。 久しぶりにまちなかにクルマで出かけた。一車線だけ全く動かない。いくら待っても進まない。おかしいなぁ。気がつくと、マックやケンタッキーのテイクアウトのために混んでいたのだった。 テイクア…

多文化共生村みたいなことにも使えそう

43ヘクタールの広大な森(東京ドームの10個分)。50人キャパの宿泊棟が10棟。体育館。天文台。イベント広場。標高500メートル。 かつては、県営の林間学校。その後、NPO法人が所有。杉や檜を伐採して、山桜を植えてきた。広葉樹も茂ってきた。 その施設が…

保育事業とフリースクール

①施設では、保育事業も行っている。施設を区切った別の部屋で、未就学児の保育。春野町には保育所がないので、保育ママ制度を活用した保育所。といっても、預かるのはマックス3名。 問題は、子供をみてくれる保育ママさんがいないこと。だが、やっと安定し…

「教えない塾」

「教えない」学校というのは、いいかも。 学びたくない人に、カリキュラムに沿って教えるのは、虐待みたいなものかも。 学びたくない人が、試験のためにしかたなく学ぶのは気の毒だし、まったく身につかない。勉強は嫌なものの代名詞になる。 学びたい人にだ…

こんな山里でフリースクールは立ち上げられるだろうか

「山里でフリースクールを開きたい。 いまの文部省教育になじめない子のために。生きるそのものワザを養わせたい。その上での読み書きソロバン。農業を基盤にやってみたい。そのためにも、こんな山里が最適」。 そんなことを言う女性が訪ねてきた。2か月前…

林業は絶望か

「だれか山をもらってくれる人いないかね」。 先日訪ねた山奥の方から、言われた。これまで、数人の山主からも聞いた。 あちこちの山を買っている知人がいる。「いまは山は買う時代じゃなくて、もらう時代だ」とも言っていた。「林業をやりたいわけじゃなく…

いたるところ太陽光発電、そして人工林

わがやの隣の空き地で、太陽光発電の工事が始まった。 業者に聞くと、あちこちで太陽光設置の動きがあり、年内はほとんど予定が詰まっているという。 まだまだ太陽光ブームは続いているのか……。 ------------------- 売電価格は下がっているのに設置するメリ…

現役97歳の店主。70年間、店を開いてきた。

こないだ紹介したが、現役97歳の店主(尾上商店)。70年間、店を開いてきた。 ひとり暮らしで、仕入れから販売、すべてを行っている。過疎化のため、まったく店がない地域の役にたっている。 油揚げがとても美味しいので、また買いに行った。 店に入ってもい…

97歳で現役

なんと、97歳で現役。店を開いて70年余という。仕入れから販売、すべて一人でやっている。あかりを保育ママのところに迎えに行った帰りに寄ったのだった。 油揚げとパンを購入した。レジに打ち込み、お釣りもさっと出てきた。ちょっと耳は遠いようだが、お話…

生きぬいて、どんな世の中になっていくのか、しかと見届けたい

「便利屋猿ちゃん」こと猿田さんに、週一に来てもらって、語らいの集いをしている。あわせて、パンや菓子、惣菜などを買うのも、利用者さんの楽しみのひとつ。 この山里には、店はほとんどない。高齢の方には、買い物は至難のこと。猿ちゃんは、そうした買い…

思えばいろいろやってきたなぁ。いつまで続くこの登攀の道。

転職しようという人にアドバイスで書き込んでみたが、思えばいろいろやってきたなぁ。いつまで続くこの登攀の道。最初の生き方は「寄らば大樹の陰」。その間、ここがいやなら次と、一部場企業を3つ転職。ドイツやイギリスを担当したり、株主総会の担当したり…

自然発生的に子どもとお母さんが遊びに来てくれたらいい

施設は休み。しかし、事務処理が山ほどある。妻は事務処理。ぼくはあかりの世話ということになった。 施設であかりと遊んでいたら、ホタル公園で子供の声がする。あかりの友だちもいた。 「こちらに遊びにおいでよ」と施設に案内する。みんなそれぞれ、カル…

「春野人(はるのびと)めぐり」来訪者4名

「春野人(はるのびと)めぐり」の投稿の続き。 今回の参加は、1日だけ。NPO法人楽舎(らくしゃ)ではなく、デイサービス「みんなの家」としての初参加だ。売るもの、見るものもなし。デイサービスを宣伝しても利用者が増えるはずもなし。おしゃべりをしたい…

異業種交流の拠点にも

きょうのデイ。 大手の信用金庫の本部から、4名来訪。融資してもらおうということではない。M&A、起業支援、法人営業の部門。山里における企業のマッチング、空き家の活用、異業種交流などについて語り合った。 これまで企画してきたイベントについて語る。…