過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

お姫さまと魔法使いのおばあちゃん

あかりはよく言う。
「魔法がつかえるお姫さまになりたいの」。

──そうなんだ。でも、おばあちゃんじゃないと魔法は使えないんだよ。お姫さまは魔法が使えない。

以前、そんな話をしていたが、またその話をした。さあ、どうする。
「やっぱり、お姫さまになりたい」。

──じゃあ、こうしたら。魔法つかいのおばあちゃんになって、若いお姫さまに化けてしまうの。自分にも魔法にかけてお姫さまになりきるの。
そうして、死んだ時、ああ、自分はおばあちゃんだったんだって、はじめて気がつくというのはどう?

「魔法が使えなくてもお姫さまがいい。それから、すてきな王子様があらわれるのを待つの」。

──うーん。でもね、あかりちゃん。お父ちゃんに優しくしないと、すてきな王子様は現れないんだよ。
そう言ってみたが、無言。

そのうち、静かになった。おしっこもらしちゃったようだ。
替わりのパンツがない。

「お父ちゃん、なにか貸して」。
──うーん。おとうちゃんのパンツじゃ大きすぎるしなあ。そうだ、ふんどしを貸してあげよう。

ふんどしをつけてあげた。おもしろがって走りまわっていた。ふんどし娘だ。
やがて近くの公園で、友だちのあそぶ声がした。

──Rくんがきているよ、あかりちゃん。
「いきたい!」
──行ってきたら。
「うーん。でも、やっぱりやめた。だって、こんなカッコじゃ恥ずかしいもん」。

オチをどうしようかと考えだけど、オチはなし。きょうのリアルな出来事でありました。さっきみたら、廊下にふんどし捨ててあった。うちは明日から仕事だ。

幼稚園にいけなくなったらたいへん

緊急事態宣言でるのか。飲食店だけ早期に閉じさせても、通勤ラッシュそのままでは、意味がないような。

首都圏に向かう「通勤ラッシュ」ってのはすごい。3密回避どころか、ギューギュー詰めの超密着で長時間閉じ込められる。感染して当然だろう。
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こちら山里などは、ほとんど開放空間。しかし、緊急事態宣言のあおりで、子どもは幼稚園にいけなくなる。そうすると、家にずっといるわけで、ひとりあそびのまできないわが子(5歳)などは、おもりがたいへん。仕事ができなくなる。

全国の子育て家庭はたいへんだ。お母さんは仕事にいけなくなる。経済的に厳しいことになる。
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以前よりずっと問題となっている「待機児童」。子どもを預けられないお母さんが、どれだけ苦労するか。仕事ができなくなる、ストレスが溜まる、経済的に苦しくなる。こういうことは、子育てしてみてはじめてわかったこと。

切断機と電動ドライバー。これがあれば、いろいろ作れる

歌詞カード(ひとつがA3が4枚ほどの大きさ)は150枚になった。整理がたいへんになったので、倒れないように、移動できるようにキャスター付きの台を作った。
ぼくのことだから、ものすごく大雑把だ。しかし、機能は果たしている。ついでに適当に椅子も作った。まあ、ダンボール工作の一環みたいなもの。
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切断機と電動ドライバー。これがあれば、いろいろ作れる。
山里に移住する時、都内の道具屋で、道具を買った。ナタ、斧、ツルハシ、旋盤、チェーンブロック。破壊力のある玄能。杭打ちや解体に使うカケヤなど。
店主が、「田舎暮らしには、これがいちばん必需品だよ」と勧めてくれたのが、切断機。
たしかにそうだった。板を切る。竹を切る。流木を切る。丸太を切る。これまでよく活躍した。
そして、インパクト・ドライバー(充電式)。
これは必需品だ。これで金槌で釘を打つという大工仕事はほとんどなくなった。
切断機で切って、インパクト・ドライバーでビスを打ち込む。トルク(回転の力)が大きいので、どんな厚い板でも、ビスを打ち込める。金具を取り替えれば、ドリルとして穴あけもできる。やりなおしもビスなので簡単。
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今年は木工に励むことになりそう。
①オープンテラスが木工の場にいい。明るい、広い、気持ちがいい。仕事しやすい。
②有り余るほどの資材(板、柱)がある。2年前に落札した土地は、土建業だったので資材がいっぱい。それを活用する。
③作らなくちゃいけないものが目白押し。露天風呂の小屋、外柵、ベンチ、ティピ、カマドなど。

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山里の過疎地は反転上昇することがあるのだろうか

年末年始に出会った人の平均年齢は、88歳。

①86歳(ひとり暮らし)の女性、来訪。スマホが通じないというので電源のリセットと充電のサポート。スマホの使い方をアドバイス。お餅をいただいた。亡くなった父親の尋常小学校の生徒代表の答辞の原稿ができたので、それを読ませてもらう。

②93歳の男性(ひとり暮らし)を訪ねた。精魂込めてつくっていた畑は荒れはてている。「足腰が痛くて、もうできない」。デイサービスにも通いだした。「もうだめだよ。あんたに鉄人と言われたけど、もうだめになっちゃった。わはは」。「乾燥シイタケ持ってくかぁ」。いつも、いろいろいただいてくる。

セニアカーに乗って来訪、83歳の女性(ひとり暮らし)。ここまできたが、バッテリー切れでこちらで充電する。クルマで送っていく。機織りをしている方で、うちの施設に機織り機を2台もってくることになった。みんなで機織り、やってみたい。

④草野球のピッチャーをしている81歳の男性。うちのオープンテラスやスーパーハウスなどを見て「おもしろいことをはじめたなあ。おれも10年も若ければ一緒にやりたい。でもその気持だけはあるんだぞ」。春には安来節(ドジョウすくい)を演じてもらう。

⑤100歳をむかえた女性の誕生日祝いに行く。まだまだお元気だ。合掌してもらえてくれた。いつも一緒に歌をうたう。
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まあ、こんなわけで、山里は超高齢者ばかり。よくいえば、「達観」されている。悪くいうと「なにをやっても、もうだめだよ」。

あちこちで家は解体。店は閉じる。集落ぜんたいに、諦観の空気が蔓延。さらには、地元を愛する心、山里の伝統を誇りに思う心が、どんどんと空洞化しているともいえる。

さてさて、このような山里の過疎地は反転上昇することがあるのだろうか。いまのところ「まったくない」。消滅していくのみ、という見込み。

まあしかし、衰退し、消滅していく山里に暮らすというのも、いろいろ深い縁があってのこと。ここで暮らして死んでいくことは決めている。楽しめることはできると思う。

医療崩壊が現実に起きている

コロナ禍による医療崩壊が現実に起きている。重篤になっても病室がない。ベッドがない。設備がない。医師や看護師が足りない。
このサイトを毎日見ている。黒くなったところが医療崩壊している自治体。東京、埼玉、愛知、京都。すごい勢いで増える予感。コロナの新型ウィルス、強烈な感染力のようだ。
https://www.stopcovid19.jp/?fbclid=IwAR35RobIvywrNMjS-DdzmuIcu-drSKpco8We7NjR4zFMOOhUQt0AASlhCi4

保育事業もスタートしたのだった

広葉樹の林はほんとうにうれしい。
今年は介護事業に加えて保育事業もスタートしたのだった。施設の利用者は2歳から100歳。
人と深く関わることになるので、たくさん学べる。ありがたい日々。

 

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天浜線の風景の布絵が、一年に渡ってシリーズで掲載

「浜松百撰」が届いた。竹山美絵さんの天浜線の風景の布絵が、一年に渡ってシリーズで掲載されることになった。
竹山さんの布絵の作品集は、2年前に「もめん大好き」(いちりん堂)として発行させてもらった。
茶店、ギャラリー、お寺、蔵などで個展の依頼があって展示させてもらった。今回は、月刊誌の掲載につながった。
次の作品集は、春から制作を企画している。また、次の流れが起きていくと思う。

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高齢者の生活保護について

生活保護を受けたいという人が増えてきた。

高齢(80代)になってひとり暮らし。子どもがいない。
年金は一ヶ月に7万円余。持ち家で借地。これでは暮らしていけない。生活保護を申請したいという相談を受けた。

いま計算してみたら、受給額は7万円弱。貸家なら家賃補助はプラス3万円余。しかし、持ち家なので対象外。

そうなると、ほとんど意味がないか。まあしかし、医療費や介護保険などは無料になる。そのメリットはあるのかなあ。

これが母子家庭で子どもが二人くらいいると、20万円余の受給額なんだけど。

さて、なにかいい方法がないか、研究中。

ヨモギとドクダミを煎じた薬草茶

30年余、毎日、飲み続けてきたコーヒーをやめて、ヨモギドクダミを煎じた薬草茶に切り替えてみた。とくにヨモギをメインにしている。ヨモギは春に採取して室内干ししたもの。

種火で50分間煮出すので、すごく濃密なお茶だ。色は真っ黒。味も苦い。ヨモギドクダミコーヒーという感じ。でも、なかなかおいしい。

飲み続けてきょうで20日間。で、昨日あたりから、体がとても快調。気が循環しているような、エネルギーが回るような感じ。ぼくはいつも、低血圧(上が70〜90台、下は30〜50台)なので、元気ではないのだが、不思議と元気になってきている。

それはヨモギドクダミの効果なのか、毎朝の冷水シャワーの効果なのか、わからない。しかし、この身体のエネルギー感は、この7〜10年間くらいなかったことなのだ。これは、たんなる気分の変調だけなのか、さらに実験を続ける。

まずは30日、そして100日、試していく。

 

紙団子作り

きょう発見した新しい遊び。紙団子づくり。新聞を水に濡らしてくずして丸める。。すこし糊を入れる。それをティッシュでくるむとできあがり。乾燥したら彩色する。
あかりは、うまく丸められなくて、泣きながらやっていた。しかし、根気よく続けたらできた。
土の泥団子は寒くて汚れて嫌だけど、紙の団子は室内でできていい。ただ、新聞なので手が真っ黒になって、なかなか汚れが落ちない。

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収納スペースは倍増する

スーパーハウスの移設中。ハウス(4.5メーター×2メータ)が10棟。さらには、貨物列車の貨車が3両。すべてこの施設の敷地に移設するつもり。収納スペースは倍増する。

しかしユニックって便利だなあ。なんでも運べる。ユンボとユニックは操作できるようになりたいものだけど。まあ、やめておこう。

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ダンボールに貼って縁飾り

あかりがテキトーにふにゃふにゃと描くゆるキャラ。なかなかいい味を出している。

おとうちゃんは、それを捨てないでせっせとダンボールに貼りつける。縁には新聞のカラー印刷の部分を切って糊付け。これがなかなか楽しい。

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冬のキャンプ場

山里の過疎地は仕事がない。しかし、いま伸びているのは「冬のキャンプ」。テント内でストーブが焚ける。河原なら自由に焚き火ができる。冬なら虫はいない。お金がかからない。

コロナ禍もあってさらに加速している。年末年始は冬のキャンプで満杯になりそう。この需要は安定してくると思う。

そのうちキャンプ場をはじめようかな。キャンプ場+クラインガルテンみたいな需要は増えてくるように思う。

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